2010年7月9日金曜日

第1章 アカウントとプロフィールの作り方
〜 サルにはわからん!ビジネスTwitter入門

遅くなりました。

「何書こうとしたか、忘れちゃうし」「できるだけスピーディに書いていこう」とか言いながら、間が空いてしまい、まんまと何書こうとしたか忘れています。有言不実行の典型のようです。

まあ、こういったものは、時間とともに状況が変わり、状況とともに考え方も変わりますので、少なくとも私の頭の中で最新の情報を書きたいと思います。

とりあえず、今回のテーマは、「アカウントとプロフィールの作り方」です。

■アカウントの作り方

「アカウントを作る」とは、すなわち「ツイッターに登録する」ということですが、より具体的に言うと、「名前」と「ユーザー名」、「パスワード」を決めることを指します。

「名前」と「ユーザー名」の違いは、前者がユーザー本人の通称(本名を含む)であるのに対して、「ユーザー名」はツイッター内において固有の名称、すなわちIDであるということです。

そのため、「名前」は自由に決められますが、「ユーザー名」は重複が許されず、ツイッター内で他に使っているユーザーがいた場合には使用できません。

以上のことを踏まえ、上手なアカウントの作り方を考えてみましょう。

名前

「名前」は、「ブランド名」「会社名」「キャラクター名」「商品名」などが考えられますが、最も知られている代名詞的なものにしましょう。ただし、注意点が1つ。「名前」欄に宣伝めいた文言を入れるのは厳禁です。

無名な企業の場合は、シンプルに会社名だけ入れましょう。それでは何の会社かわからない、という意見もあるかもしれませんが、心配ありません。他のユーザーから個人ページを見た場合、「名前」の真下に「自己紹介」が表示されます。公式サイトでも、他の多くのクライアントアプリでも、同じです。だから、「名前」欄に余計な情報を書き込む必要なんてないのです。

そもそも、他のユーザーが「名前」を見る機会は、フォローするかしないか迷った時だけです。一部のクライアントアプリでは、タイムラインに表示する「ユーザー名」を「名前」に変えることもできますが、極めて少数です(その場合、「名前」ウザいのはさらに問題だし)。

フォローするかしないか迷ったその時に、「名前」に宣伝めいた文言が入っていたら…。わかりますね?

ああ、一つ忘れてました。フォローした時に、フォロー相手に送られる(設定してある場合のみ)通知メールにも「名前」が記載されています。しかし、そこに変な宣伝文句が入っていたら、その場でスルーされます。少なくとも、私はスルーします。たとえ見知らぬ名前でも、本名または会社名だけシンプルに書かれていた方が、まだ好感が持てます。

ユーザー名

とにかく短く、その一言につきます。理由は、他ユーザーからの返信、コメント付リツイート、個別ページのURLなど、全て「ユーザー名」で表示されるからです。これが長いと、覚えにくいというのがまず問題ですが、それ以上にリツイートされにくくなるという欠点があります。

現在、リツイートに関しては、運営会社が「公式RT」というものを用意していますが、未だに多くのユーザーが、「RT」の後に「@[ユーザー名]」をつけるコメント付リツイートを利用しています。

そのため、「ユーザー名」が長いと、その分、本文を短くせざるを得ず、また、リツイートの回数が少なくなってしまうのです。

ご存知の通り、ツイッターの最大文字数は140文字ですが、「ユーザー名」の文字数が25文字(最大文字数)だった場合、返信すると最大入力文字数が、113字まで削られてしまいます。コメント付リツイートの場合は、そこからさらに3文字削られます。

ツイッターの口コミ効果なんて、リツイートされてなんぼのもの。ユーザー名が長過ぎることが、いかに不利か、よくわかると思います。

ちなみに、私のユーザー名は「uema2」ですが、本来「uematsu」であるところを短縮するために、「tsu」を「2(ツー)」に替えています。こうすることで、比較的覚えてもらいやすいと思いますし、返信やコメント付リツイートしてもらう際も、文字数に若干の余裕ができます。

そういうわけで、「ユーザー名」は、とにかく短めに。短ければ何だっていい、と言っても過言ではありません。

そもそも、ツイッターでは、ユーザー同士、ほとんどアイコン画像でしか認識していませんから、「ユーザー名」は、それほど重要ではないのです。もちろん、人を不快にさせたり不信感を煽るようなキーワードは含めるべきではありませんが(「NGワード」参照)。

パスワード

他の人から推測されないようなものにしましょう。英数記号を混ぜたものにすると、強度が増します。

以上。

■プロフィールの書き方

プロフィールは「アイコン」「名称」「現在地」「Web」「自己紹介」の5項目から成っています(更新画面による)。このうち、「名称」は「名前」と一緒ですので割愛します。

ここで、重要なのは、限られた情報の中で、いかに他のユーザーに友好的なイメージと自分の属性をアピールするか、です。

アイコン

「アイコン」は、「名前」「ユーザー名」よりも遥かに重要です。なぜなら、多くのユーザーは、他のユーザーを、「名前」「ユーザー名」ではなく、「アイコン」で識別しているからです。だから、気まぐれな気分転換とかでアイコン画像を変えてしまうと、他のユーザーから「アンタ誰?」と言われてしまいます。本当です。

さて、では、アイコン画像は、どのようなものが好ましいでしょうか?

ブランドや会社、商品のマスコットキャラクターかロゴがベストですが、そういうトレードマーク的なものが無ければ、商品写真などでも良いでしょう。ただし、気をつけなくてはならない点があります。それは、表示される画像が48px×48pxとかなり小さなサイズになってしまうことです。細かい線や文字などは潰れてしまい、読めない、見にくい、わかりづらい、なんてことになってしまいがちです。

↓画像が小さくなると全然別物になってしまうという例

省略したものに作り直すか、部分的に切り抜いて拡大するなどしてわかりやすいものにしましょう。

あと、個人的に気になっているのが実写ポートレイトアイコン。履歴書や運転免許証みたいに堅苦しい表情の写真は論外なのですが、生真面目にスーツとネクタイを固めたアイコンの人にフォローされて「うわぁ…」と思うのは、私だけではないはず。

特に、ビジュアル的にとても褒められたものではない写りのお顔だったりすると、フォローを返す気も失せてしまいます。逆に、きれいな女性の顔写真だと、自分からでもフォローしにいきたくなるから不思議です(男目線)。いや、全然不思議じゃないか。

どうして、スーツにネクタイというビジネス仕様のアイコンに好感が持てないかというと、私や、おそらく多くのユーザーたちが、ツイッターを遊び場、とりわけくつろぎの場として考えているからです。もちろん、政治や経済、ビジネスについて語り合うこともありますが、たいていはスポーツ観戦やテレビの話、今日の天気とか晩ご飯は何食べたとか、益体ない日常会話を楽しんでいるわけです。中には、1日1回「( ゚∀゚)彡 おっぱい」とつぶやかなければ気がすまない方々もたくさんいるわけですよ。それこそ、バズってしまうくらいに。

そこに、スーツ着こんだおっさんが、「コンサルです。御社の経営の強みと弱みが…」なんて入ってきても、「うぜぇ」と一蹴されて当然でしょう。

例えるなら、全員ラフな格好でバーベキューパーティを楽しんでいるところに、呼んでもないセールスマンがスーツ着込んでやってきても、誰も相手にしません。でも、Tシャツ+短パン+サンダル姿で紛れ込んで、会話の文脈から自然な形で「実は僕、こんな仕事してるんですよ」という流れだったら?

まあ、それ以前に、スーツ着込んだおっさんが「コンサルです」と言ってくるスパムまがいのフォローが多いので、全体的に警戒心が広がってるという現実もありますけどね。

とにかく、スーツは脱ぎましょう。

現在地

地域性を重視したビジネスなら、「現在地」は特に重要です。近所だから、とりあえずフォローしておこうという気になる人がいるかもしれません。

Web

ツイッターユーザーがここをクリックするのは、「この人(会社)どんな人(会社)だろう?」と思うからです。人(会社)のことがよくわかるように、プロフィール、コーポレイトサイト、ブログなどにリンクさせましょう。間違っても商品購入ページやユーザー登録ページにリンクさせてはいけません。Web制作に「3クリックの法則」というのがありますが、あれは文脈をきちんと築いた上で余計なものを排除するということであって、短絡的にユーザーをリーチさせることではありません。

なお、ツイッター内の外部リンクは、全て“nofollow”ですので、バックリンクによる投票効果(いわゆるSEO効果)はありません。残念でした。

自己紹介

文字数が160文字と限られているので、簡潔にわかりやすく書きましょう。

タグのように、カンマ区切りで淡々とキーワードを羅列している人もいますが、文字制限を考えると、それも有りのような気がします。かしこまった書き方をして、かえって十分な情報が伝わらないのは、逆に残念ですね。

もっとも、私もあまり良い書き方をしてるとは言えません。そろそろ書き換えます。

■NGワード

「コンサル(タント)」「SEO」「SEM」「SEX」「FX」「アフィリ(エイト)」。この手の言葉をアカウントやプロフィールに入れると、多くのユーザーは警戒します。理由は、その手のキーワードを含んだユーザーのほとんどがスパマー(宣伝など、迷惑な発言を繰り返すユーザー)という実績があるからです。

そして、ツイッター歴の長いユーザーからは、ほとんど無視されます。フォローを返すのは初心者ユーザーくらいではないでしょうか? そして、初心者ユーザーは、「ツイッターって宣伝のばかりなの?」と失望し、休眠していくのです。

■まとめ

「名前」にしろ「ユーザー名」にしろ、「自己紹介」にしろ、露骨に宣伝めいた文言を使うのはやめましょう。あと、アイコンは、わかりやすくてキュートなものを推奨。スーツ姿の堅苦しい写真は非推奨。多くのユーザーにとって、ツイッターは他のユーザーと「遊ぶ場」であって、楽しい娯楽と安らぎの場なのです。

それに、「ソーシャルマーケティング」の本質を考えたら、宣伝文句を散りばめた看板やポスターで客寄せしようとするやり方は、あまりスマートとは言えませんよね。

〜続く〜

2010年6月3日木曜日

サルにはわからん!ビジネスTwitter入門 第0章

Twitterにハマるとブログを書かなくなるって、本当ですね。なんて言ってると、また更新しなくなっちゃうから、矢継ぎ早に更新しようかな、ということで今回から連続ものでTwitterについて書いてみようと思います。

テーマは、「広告ツールとしてのTwitter」「マーケティング道具としてのTwitter」。

ノウハウものっぽく始まりますが、最終的には「金儲けの道具に使ってんじゃねーよ、KUSOGA!」って話になりますので、心して読んでください。

特に、Twitterを利用して、濡れ手に粟がつくようにお金が手に入ると思ってる人たち。世の中そんなに甘くないっすよ。

ということで、アジェンダは以下の通り。

  1. アカウントとプロフィールの作り方
  2. 上手なツイート、リツイートの方法
  3. 上手なリプライ、メッセージの送り方
  4. フォローを返してもらえるフォローのやり方
  5. 他メディアとの連携(クロスメディア)
  6. 記事リンク(パーマリンク)のポスト
  7. APIの利用〜その1(BOT)
  8. APIの利用〜その2(アプリ)
  9. まとめ

と、こんなものでしょうか。(ほぼ10分間くらいの思いつきで書いたので、後から変わる可能性があります。)

なんだか、魅力的なコンテンツですね〜。

でも、何度も言いますが「濡れ手に粟がつくように金が儲かる」と思ってる人にとっては、残酷なことしか書きませんので、心してお読みください。

掲載時機は不定期ですが、できるだけスピーディに書いていこうと思います。何書こうとしたか、忘れちゃうし。

2010年6月1日火曜日

「iPhoners β-(マイナス)版」リリースのお知らせ(今更だけど)

Twitterにハマるとブログを書かなくなるって、本当ですね。いつの間にやら、「半年ぶりの更新」になっています。

↑と4月13日に書いたまま中断したこのエントリー。色々ありまして、本当にご無沙汰でした。

そんなわけで、久しぶりのブログエントリです。といっても、今回は、新サービスの告知。(もう、「新」じゃねーよ)

以前、アイデア投稿サイトのB-saku(びーさく)に書き込んだiPhoneユーザーのための情報共有サイト(http://b-saku.biz/idea/ent2idea_entry.html)が、ようやく公開に至りました。いや、1月くらいからα版をちょろちょろやってたんですけどね。しかも、現行版を出したのも、4月11日で、1月半以上経っちゃってます。苦笑

まあ、とにかく、「iPhone、iPod Touch、iPadユーザーのための情報サイトiPhoners」をリリースしました。バージョンは、βマイナス。試用版にしても、かなり未完成の状態で運用しているので、「マイナス」がついています。

何のために作ったの?

一番の理由は、iTunesのAppStoreに対して少なからぬ不満があったから。この場合の「不満」は、「文句」というよりは「物足りなさ」を意味します。

例えば、AppStoreのレビュー機能だけでは、そのアプリがどんなものであるか、DLする価値があるのかどうか、などが判断できないという印象があります。

ユーザー同士が意見交換する機能が無いため、質問とそれに対する回答といったやり取りは非常に難しいし、不適切なレビューに対して横やり(返信)を入れる機能も無いので、情報の自浄作用も働きません。

その結果、アプリケーションの魅力が不当に貶められたりして、正しく伝わらないようなことが、ままあるように思います。

また、アプリケーションを探すのにも、少なからず不都合があるように感じています。例えば、新着アプリ。AppStoreには「ニューリリース」というコーナーがあるけど、ここって純粋に新着アプリがリストアップされているわけではありません。なぜか、古いアプリケーションも混入しているし、ソートしても日付順に並ばなかったりしています。何だこりゃ

それから、「トップチャート」。このリストは、単純にDL数の順番に掲載しているだけなので、名前やアイコンにインパクトがあったり、有名なベンダーがリリースしたものばかりが上位に来て、無名なアプリケーションは埋没してしまいます。特に、無料アプリでは、その傾向が顕著と言えます。

そんなわけでiPhonersは、そういったAppStoreの物足りなさを補うことを当面の目的としています。

具体的には、AppStoreではなかなか見つからないような、無名だけど優良なアプリケーションが発掘されること。それから、ユーザーにとって、より実用的で役に立つ情報交換の場所を提供すること。

もっとも、ユーザー中心にコンテンツが生成されていくサービス(UGC)ですから、実際はどんな風に使われていくかなんて、なかなか予想できないもの。特に、「こう使わなくてはならない」ような縛りはありません。

とりあえず、何ができるの?

現状は、アプリケーション情報の閲覧と、それに対する「レビュー」「質問」「雑談」のトピック投稿、レーティングの投票などが可能です。もちろん、iTunes起動への直リンクにより、欲しいアプリをすぐにダウンロードできます。

一覧ページでは、ダウンロード数の「トップアプリ(有料)」「トップアプリ(無料)」「新着」「注目」の4種類の並び順を選択できます。このうち、「注目」は、独自アルゴリズムにより、評価の高いアプリが上位表示されます。現在、正常に機能していませんが…。*1また、20種類のカテゴリでソートできます。

データソースは、アップルが配信するRSSのデータを読み込み、毎日最新のアプリ情報を取得。*2

Twitterに登録されている方は、そのアカウントを利用して「ログイン」することにより、各種トピックの投稿やブックマーク機能(フォロー)を利用できます。各種トピック投稿は、「t」ボタンを有効にすることにより、Twitterへ同時投稿することも可能。また、トップページのサイドバーには、投稿やブックマークが記録されるので、後から確認する時に便利。

検索フォームからは、「タイトル検索」「番号検索」「全文検索」が可能ですが、技術的な問題点から、若干不安定な動作をします。*3

なんか、全体的にgdgdですね…。それが「マイナス」バージョンたる所以なのですが。

今のところ、不具合が多々あってご迷惑をおかけしてしまうと思いますが、ガシガシ使っていただいて、お気づきの点はフィードバックしていただければ幸いです。各ページの右下の「お問い合わせ・ご連絡」フォームからご連絡ください。

特に、ログイン後のトップページに設置された左サイドバー(投稿やブックマークなどのパーソナル管理機能)は、結構頑張って作ってみたので、試してみていただければ幸いです。(現在、私しか使っていない模様…)

ご利用環境

Mac、Windows上のほとんどのブラウザでご利用可能ですが、IE6では表示崩れと動作不良を起こします。また、IE7でも、一部表示崩れが生じます。IE8では、正常に動作します。

Webkit(Safari、Chromeのレンダリングエンジン)特有のCSSを利用している箇所があるため、デザインの一部はSafari、Chromeだけで表示されます。動作速度や安定性から考えても、この二つのブラウザがおすすめです。

なお、iPhone、iPod Touch、iPadには最適化していませんので、PC版のブラウザと同様に表示されます(文字サイズ修正機能により、一部表示崩れあり)。

考えてみれば当然の話なのですが、iPhonersは、iPhoneOSを利用したこの3端末からのアクセスが一番多く、実は過半数に及んでいます。特に、iPad発売以降は、同端末からのアクセスが躍進しており、どんだけ売れてんだよ?と驚嘆するばかりです。

現在、早急にこの3端末に対応すべく開発を進めています。

ケータイブラウザについては、現在でもアクセスが皆無に等しく、今後も利用を見込めないことから、対応する予定はありません。

余談ですが、直近のアクセス解析データによると、iPhonersのユーザーシェアは「iPhoneOSの3端末>>>(越えられない壁)>>>Mac>Windows>>>(越えられない壁)>>>Linux>Android>ケータイ(皆無)」という、通常のWebサービスではあり得ない結果が出ていて、非常に興味深く思っています。もっとも、Twitterからの流入が多いことを考えると、これは、TwitterにおいてiPhoneOSの3端末ユーザーがいかに多いかを表しているのかもしれません。

ちなみに、IEシェアは約3.4%だったりします。

ビジネスモデル

主な…というか唯一の収益源は、iTunesStoreのアフィリエイトプログラムです。ご利用の皆様が、iPhoners経由でAppStoreからアプリケーションをダウンロードいただくと、料金の4%がチャリ〜ンとフィードバックされます。

濡れ手に粟がつくようにお金が集まってきて、正直笑いが止まりません……と言いたいところですが、予想外に収益が少ないのが現状です。

5月の収益は、私が中学生の時のお小遣い程度でした…(´・ω・`) 。

私もそうですが、多くの人は無料アプリケーションで満足してしまうから、それなりの有料キラーアプリが登場してくれないと、大きな収益にならないみたいです。

当面の目標としては、サーバー維持費+部屋の家賃くらいは稼ぎたいと思いますが、今のところ夢のまた夢、ですね。

アクセスが増えれば、比例して収益も増えていくのですが、サーバーを拡張する分コストもかさんだりして。最終的に赤字が膨らむようだとサイト運営すら難しくなるので、コチラの方も注意しなくてはいけません。

電子書籍には、ちょっと期待してたりして。

システム構成

システムは、アイデア投稿サイトのB-sakuと同様にAWS(Amazon Web Services)のEC2+S3を使っています。ただし、今回大きく違うのは、データベースエンジンにMySQLではなくSimpleDBを使用していることです。

SimpleDBは、大規模なアプリケーション構築に適した分散システムで、MySQLのような細かいスケール作業やレプリケーションが必要ない(SimpleDBが勝手にやってくれる)ということだったので、iPhonersのようにアプリケーションデータが自立的に増幅していくシステムには好都合と考え導入しました。まあ、正直言うとスケールしなくていいのは便利だというだけなのですが。

ところが、フタを開けてみれば、まあ、こいつがトんだ問題児。BETA版ということなのでやむを得ない部分もありますが、シビアなアクセス制限が多々あり、それを回避するために様々な知恵を絞らなくてはなりませんでした。

例えば、1回のリクエストで呼び出せるitem(SQLで言うところのレコード)数が2500に限られているので、本来は分離すべきattribute(SQLではカラム相当)を一つのitemにまとめなくてはならないとか。データの抽出範囲を指定する機能も無いのでNextToken(次に呼び出すべきitemを記録する暗号)を上手く使って擬似的に動作するプログラムを構築しなければならなかったりとか。

解決すべき課題があまりに多いのに、SimpleDBの実用例がほとんど存在しません(日本語サイトではほぼ壊滅状態)。そのため、AWSのフォーラムやらAPIのコードやらを食い入るように調べてようやくなんとか扱えるようになってきた感じです。

ちなみに、PHP版のAPIには、batchPutAttributesの実行プロセスに「ループが一回り足りない」という恐ろしいバグがありました。もう解決してるかもしれませんが、ひょっとしたら、これがSimpleDBを実用的に使う人が少ない理由なのでは?というくらい、致命的なバグです。*4

そんなこんなで、ことあるごとにTwitter上でSimpleDBの文句言ってたんだけど、ある日「ComplexDBに改名しろ」とつぶやいたら(http://twitter.com/uema2/status/2881669515)、 日本語でも何を言わんとしているのかわかったらしく、AWSの中の人からメッセージが来たww(http://b-saku.blogspot.com/2009/06/blog-post_08.html#Blog1_cmt-7198900402848018853)。一応、メール送ってみたけど、返信内容を読む限り本物っぽかったです。

まあ、AWSとしても、よほどSimpleDBに関するフィードバックが乏しいらしいですね。このまま実装例があまりに少なくて、サービス自体閉鎖、なんてことにならないように願います。

SimpleDBを使ったシステム構築は、結構貴重な体験だと自負していますので、機会があったらこのブログ内で紹介しようかと思っています。需要があれば、ですが。

今後の予定

iPhonersは、そのサブタイトルにある通りiPhone、iPod Touch、iPadに関する情報を総合的に集約・共有するサイトです。

だから、「準備中」になってる思わせぶりなヘッダーナビゲーションの通り、長期的には色々やるつもりです。

ただ、当面は収益の安定化と存在感をアピールするために、アプリコーナーの充実を目指します。

特に、iPadが思いのほか普及しそうなことと、それに伴う「電子書籍」の充実という大きな外的要因を、どのようにサービスに反映させていくかが課題。

したがって、今後は、とりあえず以下のような優先順で開発を進めていきたいと考えています。(あくまでも、予定)

  1. iPhoneOSからのアクセスが多いので、Twitter投稿時に記載するURLのリンク先(ランディングページ)をとりあえずiPhoneに最適化する。
  2. アプリ情報にiPad用アプリを追加する。
  3. 同時にデータ生成のアルゴリズムを整理し、SimpleDBへの負荷が大きい(というかアクセス制限に触れる)ことによる表示順の崩壊を解消する。
  4. 現在、正常に動作していないプライスダウン表示機能を改修し、正常化させる。
  5. 「電子書籍」のコーナーを作る。
  6. 「リスト機能」を作り、お気に入りのアプリケーションを外部に紹介しやすくする。

ってところでしょうかね。

最後の「リスト機能」は、複数巻に渡る電子書籍をひとまとめにするとか、シリーズ物のアプリを一度に紹介したい場合などに便利かな、と思っています。優先順位は、ちょっと低めで。

それが終わったら、マイページを用意したり、外部サイトから情報を収集するコーナーを作成したりと、色々な機能追加を考えています。

その前に、アップルが、また新しい製品を発売して、世間をアッと驚かせている可能性も高いですが。その時は、もちろん方向転換で。


何はともあれ、ユーザーの皆様に有益なiPhone、iPod Touch、iPadの情報を提供できるよう務めますので、今後ともiPhonersをよろしくお願いいたします。

特に、高額なアプリケーションを購入する場合は、iPhoners経由で買っていただけるとサイト運営的には非常に助かります。笑

  • *1 現状では、データベースの書き込みに不具合があるため、「新着」以外の並び順が正しくありません。

  • *2 ただし、現状はサーバーやデータベースなどの負荷を抑えめに運用しているため、カテゴリ別に40分割し、更新頻度はそれぞれ1日1回ずつ。あまり最新ではありませんが、遅くとも1日遅れで更新されています。また、RSSの仕様により、1回のスクレイピングで取得できるアプリ数が300件に制限されるため「ゲーム」など数の多いアプリは完全に捕捉できていない可能性も。

  • *3 データソースになっているRSSのタイトル表記が英語だったり日本語だったり統一されていないこと、データベースエンジンに使っている Amazon SimpleDB のアクセス条件がシビアであることが原因。現在、解決策を模索中

  • *4 下位プロセスを修正すれば動作しないでもないだろうから、単なる私の認識間違いの可能性もあり。