2010年7月9日金曜日

第1章 アカウントとプロフィールの作り方
〜 サルにはわからん!ビジネスTwitter入門

遅くなりました。

「何書こうとしたか、忘れちゃうし」「できるだけスピーディに書いていこう」とか言いながら、間が空いてしまい、まんまと何書こうとしたか忘れています。有言不実行の典型のようです。

まあ、こういったものは、時間とともに状況が変わり、状況とともに考え方も変わりますので、少なくとも私の頭の中で最新の情報を書きたいと思います。

とりあえず、今回のテーマは、「アカウントとプロフィールの作り方」です。

■アカウントの作り方

「アカウントを作る」とは、すなわち「ツイッターに登録する」ということですが、より具体的に言うと、「名前」と「ユーザー名」、「パスワード」を決めることを指します。

「名前」と「ユーザー名」の違いは、前者がユーザー本人の通称(本名を含む)であるのに対して、「ユーザー名」はツイッター内において固有の名称、すなわちIDであるということです。

そのため、「名前」は自由に決められますが、「ユーザー名」は重複が許されず、ツイッター内で他に使っているユーザーがいた場合には使用できません。

以上のことを踏まえ、上手なアカウントの作り方を考えてみましょう。

名前

「名前」は、「ブランド名」「会社名」「キャラクター名」「商品名」などが考えられますが、最も知られている代名詞的なものにしましょう。ただし、注意点が1つ。「名前」欄に宣伝めいた文言を入れるのは厳禁です。

無名な企業の場合は、シンプルに会社名だけ入れましょう。それでは何の会社かわからない、という意見もあるかもしれませんが、心配ありません。他のユーザーから個人ページを見た場合、「名前」の真下に「自己紹介」が表示されます。公式サイトでも、他の多くのクライアントアプリでも、同じです。だから、「名前」欄に余計な情報を書き込む必要なんてないのです。

そもそも、他のユーザーが「名前」を見る機会は、フォローするかしないか迷った時だけです。一部のクライアントアプリでは、タイムラインに表示する「ユーザー名」を「名前」に変えることもできますが、極めて少数です(その場合、「名前」ウザいのはさらに問題だし)。

フォローするかしないか迷ったその時に、「名前」に宣伝めいた文言が入っていたら…。わかりますね?

ああ、一つ忘れてました。フォローした時に、フォロー相手に送られる(設定してある場合のみ)通知メールにも「名前」が記載されています。しかし、そこに変な宣伝文句が入っていたら、その場でスルーされます。少なくとも、私はスルーします。たとえ見知らぬ名前でも、本名または会社名だけシンプルに書かれていた方が、まだ好感が持てます。

ユーザー名

とにかく短く、その一言につきます。理由は、他ユーザーからの返信、コメント付リツイート、個別ページのURLなど、全て「ユーザー名」で表示されるからです。これが長いと、覚えにくいというのがまず問題ですが、それ以上にリツイートされにくくなるという欠点があります。

現在、リツイートに関しては、運営会社が「公式RT」というものを用意していますが、未だに多くのユーザーが、「RT」の後に「@[ユーザー名]」をつけるコメント付リツイートを利用しています。

そのため、「ユーザー名」が長いと、その分、本文を短くせざるを得ず、また、リツイートの回数が少なくなってしまうのです。

ご存知の通り、ツイッターの最大文字数は140文字ですが、「ユーザー名」の文字数が25文字(最大文字数)だった場合、返信すると最大入力文字数が、113字まで削られてしまいます。コメント付リツイートの場合は、そこからさらに3文字削られます。

ツイッターの口コミ効果なんて、リツイートされてなんぼのもの。ユーザー名が長過ぎることが、いかに不利か、よくわかると思います。

ちなみに、私のユーザー名は「uema2」ですが、本来「uematsu」であるところを短縮するために、「tsu」を「2(ツー)」に替えています。こうすることで、比較的覚えてもらいやすいと思いますし、返信やコメント付リツイートしてもらう際も、文字数に若干の余裕ができます。

そういうわけで、「ユーザー名」は、とにかく短めに。短ければ何だっていい、と言っても過言ではありません。

そもそも、ツイッターでは、ユーザー同士、ほとんどアイコン画像でしか認識していませんから、「ユーザー名」は、それほど重要ではないのです。もちろん、人を不快にさせたり不信感を煽るようなキーワードは含めるべきではありませんが(「NGワード」参照)。

パスワード

他の人から推測されないようなものにしましょう。英数記号を混ぜたものにすると、強度が増します。

以上。

■プロフィールの書き方

プロフィールは「アイコン」「名称」「現在地」「Web」「自己紹介」の5項目から成っています(更新画面による)。このうち、「名称」は「名前」と一緒ですので割愛します。

ここで、重要なのは、限られた情報の中で、いかに他のユーザーに友好的なイメージと自分の属性をアピールするか、です。

アイコン

「アイコン」は、「名前」「ユーザー名」よりも遥かに重要です。なぜなら、多くのユーザーは、他のユーザーを、「名前」「ユーザー名」ではなく、「アイコン」で識別しているからです。だから、気まぐれな気分転換とかでアイコン画像を変えてしまうと、他のユーザーから「アンタ誰?」と言われてしまいます。本当です。

さて、では、アイコン画像は、どのようなものが好ましいでしょうか?

ブランドや会社、商品のマスコットキャラクターかロゴがベストですが、そういうトレードマーク的なものが無ければ、商品写真などでも良いでしょう。ただし、気をつけなくてはならない点があります。それは、表示される画像が48px×48pxとかなり小さなサイズになってしまうことです。細かい線や文字などは潰れてしまい、読めない、見にくい、わかりづらい、なんてことになってしまいがちです。

↓画像が小さくなると全然別物になってしまうという例

省略したものに作り直すか、部分的に切り抜いて拡大するなどしてわかりやすいものにしましょう。

あと、個人的に気になっているのが実写ポートレイトアイコン。履歴書や運転免許証みたいに堅苦しい表情の写真は論外なのですが、生真面目にスーツとネクタイを固めたアイコンの人にフォローされて「うわぁ…」と思うのは、私だけではないはず。

特に、ビジュアル的にとても褒められたものではない写りのお顔だったりすると、フォローを返す気も失せてしまいます。逆に、きれいな女性の顔写真だと、自分からでもフォローしにいきたくなるから不思議です(男目線)。いや、全然不思議じゃないか。

どうして、スーツにネクタイというビジネス仕様のアイコンに好感が持てないかというと、私や、おそらく多くのユーザーたちが、ツイッターを遊び場、とりわけくつろぎの場として考えているからです。もちろん、政治や経済、ビジネスについて語り合うこともありますが、たいていはスポーツ観戦やテレビの話、今日の天気とか晩ご飯は何食べたとか、益体ない日常会話を楽しんでいるわけです。中には、1日1回「( ゚∀゚)彡 おっぱい」とつぶやかなければ気がすまない方々もたくさんいるわけですよ。それこそ、バズってしまうくらいに。

そこに、スーツ着こんだおっさんが、「コンサルです。御社の経営の強みと弱みが…」なんて入ってきても、「うぜぇ」と一蹴されて当然でしょう。

例えるなら、全員ラフな格好でバーベキューパーティを楽しんでいるところに、呼んでもないセールスマンがスーツ着込んでやってきても、誰も相手にしません。でも、Tシャツ+短パン+サンダル姿で紛れ込んで、会話の文脈から自然な形で「実は僕、こんな仕事してるんですよ」という流れだったら?

まあ、それ以前に、スーツ着込んだおっさんが「コンサルです」と言ってくるスパムまがいのフォローが多いので、全体的に警戒心が広がってるという現実もありますけどね。

とにかく、スーツは脱ぎましょう。

現在地

地域性を重視したビジネスなら、「現在地」は特に重要です。近所だから、とりあえずフォローしておこうという気になる人がいるかもしれません。

Web

ツイッターユーザーがここをクリックするのは、「この人(会社)どんな人(会社)だろう?」と思うからです。人(会社)のことがよくわかるように、プロフィール、コーポレイトサイト、ブログなどにリンクさせましょう。間違っても商品購入ページやユーザー登録ページにリンクさせてはいけません。Web制作に「3クリックの法則」というのがありますが、あれは文脈をきちんと築いた上で余計なものを排除するということであって、短絡的にユーザーをリーチさせることではありません。

なお、ツイッター内の外部リンクは、全て“nofollow”ですので、バックリンクによる投票効果(いわゆるSEO効果)はありません。残念でした。

自己紹介

文字数が160文字と限られているので、簡潔にわかりやすく書きましょう。

タグのように、カンマ区切りで淡々とキーワードを羅列している人もいますが、文字制限を考えると、それも有りのような気がします。かしこまった書き方をして、かえって十分な情報が伝わらないのは、逆に残念ですね。

もっとも、私もあまり良い書き方をしてるとは言えません。そろそろ書き換えます。

■NGワード

「コンサル(タント)」「SEO」「SEM」「SEX」「FX」「アフィリ(エイト)」。この手の言葉をアカウントやプロフィールに入れると、多くのユーザーは警戒します。理由は、その手のキーワードを含んだユーザーのほとんどがスパマー(宣伝など、迷惑な発言を繰り返すユーザー)という実績があるからです。

そして、ツイッター歴の長いユーザーからは、ほとんど無視されます。フォローを返すのは初心者ユーザーくらいではないでしょうか? そして、初心者ユーザーは、「ツイッターって宣伝のばかりなの?」と失望し、休眠していくのです。

■まとめ

「名前」にしろ「ユーザー名」にしろ、「自己紹介」にしろ、露骨に宣伝めいた文言を使うのはやめましょう。あと、アイコンは、わかりやすくてキュートなものを推奨。スーツ姿の堅苦しい写真は非推奨。多くのユーザーにとって、ツイッターは他のユーザーと「遊ぶ場」であって、楽しい娯楽と安らぎの場なのです。

それに、「ソーシャルマーケティング」の本質を考えたら、宣伝文句を散りばめた看板やポスターで客寄せしようとするやり方は、あまりスマートとは言えませんよね。

〜続く〜

2010年6月3日木曜日

サルにはわからん!ビジネスTwitter入門 第0章

Twitterにハマるとブログを書かなくなるって、本当ですね。なんて言ってると、また更新しなくなっちゃうから、矢継ぎ早に更新しようかな、ということで今回から連続ものでTwitterについて書いてみようと思います。

テーマは、「広告ツールとしてのTwitter」「マーケティング道具としてのTwitter」。

ノウハウものっぽく始まりますが、最終的には「金儲けの道具に使ってんじゃねーよ、KUSOGA!」って話になりますので、心して読んでください。

特に、Twitterを利用して、濡れ手に粟がつくようにお金が手に入ると思ってる人たち。世の中そんなに甘くないっすよ。

ということで、アジェンダは以下の通り。

  1. アカウントとプロフィールの作り方
  2. 上手なツイート、リツイートの方法
  3. 上手なリプライ、メッセージの送り方
  4. フォローを返してもらえるフォローのやり方
  5. 他メディアとの連携(クロスメディア)
  6. 記事リンク(パーマリンク)のポスト
  7. APIの利用〜その1(BOT)
  8. APIの利用〜その2(アプリ)
  9. まとめ

と、こんなものでしょうか。(ほぼ10分間くらいの思いつきで書いたので、後から変わる可能性があります。)

なんだか、魅力的なコンテンツですね〜。

でも、何度も言いますが「濡れ手に粟がつくように金が儲かる」と思ってる人にとっては、残酷なことしか書きませんので、心してお読みください。

掲載時機は不定期ですが、できるだけスピーディに書いていこうと思います。何書こうとしたか、忘れちゃうし。

2010年6月1日火曜日

「iPhoners β-(マイナス)版」リリースのお知らせ(今更だけど)

Twitterにハマるとブログを書かなくなるって、本当ですね。いつの間にやら、「半年ぶりの更新」になっています。

↑と4月13日に書いたまま中断したこのエントリー。色々ありまして、本当にご無沙汰でした。

そんなわけで、久しぶりのブログエントリです。といっても、今回は、新サービスの告知。(もう、「新」じゃねーよ)

以前、アイデア投稿サイトのB-saku(びーさく)に書き込んだiPhoneユーザーのための情報共有サイト(http://b-saku.biz/idea/ent2idea_entry.html)が、ようやく公開に至りました。いや、1月くらいからα版をちょろちょろやってたんですけどね。しかも、現行版を出したのも、4月11日で、1月半以上経っちゃってます。苦笑

まあ、とにかく、「iPhone、iPod Touch、iPadユーザーのための情報サイトiPhoners」をリリースしました。バージョンは、βマイナス。試用版にしても、かなり未完成の状態で運用しているので、「マイナス」がついています。

何のために作ったの?

一番の理由は、iTunesのAppStoreに対して少なからぬ不満があったから。この場合の「不満」は、「文句」というよりは「物足りなさ」を意味します。

例えば、AppStoreのレビュー機能だけでは、そのアプリがどんなものであるか、DLする価値があるのかどうか、などが判断できないという印象があります。

ユーザー同士が意見交換する機能が無いため、質問とそれに対する回答といったやり取りは非常に難しいし、不適切なレビューに対して横やり(返信)を入れる機能も無いので、情報の自浄作用も働きません。

その結果、アプリケーションの魅力が不当に貶められたりして、正しく伝わらないようなことが、ままあるように思います。

また、アプリケーションを探すのにも、少なからず不都合があるように感じています。例えば、新着アプリ。AppStoreには「ニューリリース」というコーナーがあるけど、ここって純粋に新着アプリがリストアップされているわけではありません。なぜか、古いアプリケーションも混入しているし、ソートしても日付順に並ばなかったりしています。何だこりゃ

それから、「トップチャート」。このリストは、単純にDL数の順番に掲載しているだけなので、名前やアイコンにインパクトがあったり、有名なベンダーがリリースしたものばかりが上位に来て、無名なアプリケーションは埋没してしまいます。特に、無料アプリでは、その傾向が顕著と言えます。

そんなわけでiPhonersは、そういったAppStoreの物足りなさを補うことを当面の目的としています。

具体的には、AppStoreではなかなか見つからないような、無名だけど優良なアプリケーションが発掘されること。それから、ユーザーにとって、より実用的で役に立つ情報交換の場所を提供すること。

もっとも、ユーザー中心にコンテンツが生成されていくサービス(UGC)ですから、実際はどんな風に使われていくかなんて、なかなか予想できないもの。特に、「こう使わなくてはならない」ような縛りはありません。

とりあえず、何ができるの?

現状は、アプリケーション情報の閲覧と、それに対する「レビュー」「質問」「雑談」のトピック投稿、レーティングの投票などが可能です。もちろん、iTunes起動への直リンクにより、欲しいアプリをすぐにダウンロードできます。

一覧ページでは、ダウンロード数の「トップアプリ(有料)」「トップアプリ(無料)」「新着」「注目」の4種類の並び順を選択できます。このうち、「注目」は、独自アルゴリズムにより、評価の高いアプリが上位表示されます。現在、正常に機能していませんが…。*1また、20種類のカテゴリでソートできます。

データソースは、アップルが配信するRSSのデータを読み込み、毎日最新のアプリ情報を取得。*2

Twitterに登録されている方は、そのアカウントを利用して「ログイン」することにより、各種トピックの投稿やブックマーク機能(フォロー)を利用できます。各種トピック投稿は、「t」ボタンを有効にすることにより、Twitterへ同時投稿することも可能。また、トップページのサイドバーには、投稿やブックマークが記録されるので、後から確認する時に便利。

検索フォームからは、「タイトル検索」「番号検索」「全文検索」が可能ですが、技術的な問題点から、若干不安定な動作をします。*3

なんか、全体的にgdgdですね…。それが「マイナス」バージョンたる所以なのですが。

今のところ、不具合が多々あってご迷惑をおかけしてしまうと思いますが、ガシガシ使っていただいて、お気づきの点はフィードバックしていただければ幸いです。各ページの右下の「お問い合わせ・ご連絡」フォームからご連絡ください。

特に、ログイン後のトップページに設置された左サイドバー(投稿やブックマークなどのパーソナル管理機能)は、結構頑張って作ってみたので、試してみていただければ幸いです。(現在、私しか使っていない模様…)

ご利用環境

Mac、Windows上のほとんどのブラウザでご利用可能ですが、IE6では表示崩れと動作不良を起こします。また、IE7でも、一部表示崩れが生じます。IE8では、正常に動作します。

Webkit(Safari、Chromeのレンダリングエンジン)特有のCSSを利用している箇所があるため、デザインの一部はSafari、Chromeだけで表示されます。動作速度や安定性から考えても、この二つのブラウザがおすすめです。

なお、iPhone、iPod Touch、iPadには最適化していませんので、PC版のブラウザと同様に表示されます(文字サイズ修正機能により、一部表示崩れあり)。

考えてみれば当然の話なのですが、iPhonersは、iPhoneOSを利用したこの3端末からのアクセスが一番多く、実は過半数に及んでいます。特に、iPad発売以降は、同端末からのアクセスが躍進しており、どんだけ売れてんだよ?と驚嘆するばかりです。

現在、早急にこの3端末に対応すべく開発を進めています。

ケータイブラウザについては、現在でもアクセスが皆無に等しく、今後も利用を見込めないことから、対応する予定はありません。

余談ですが、直近のアクセス解析データによると、iPhonersのユーザーシェアは「iPhoneOSの3端末>>>(越えられない壁)>>>Mac>Windows>>>(越えられない壁)>>>Linux>Android>ケータイ(皆無)」という、通常のWebサービスではあり得ない結果が出ていて、非常に興味深く思っています。もっとも、Twitterからの流入が多いことを考えると、これは、TwitterにおいてiPhoneOSの3端末ユーザーがいかに多いかを表しているのかもしれません。

ちなみに、IEシェアは約3.4%だったりします。

ビジネスモデル

主な…というか唯一の収益源は、iTunesStoreのアフィリエイトプログラムです。ご利用の皆様が、iPhoners経由でAppStoreからアプリケーションをダウンロードいただくと、料金の4%がチャリ〜ンとフィードバックされます。

濡れ手に粟がつくようにお金が集まってきて、正直笑いが止まりません……と言いたいところですが、予想外に収益が少ないのが現状です。

5月の収益は、私が中学生の時のお小遣い程度でした…(´・ω・`) 。

私もそうですが、多くの人は無料アプリケーションで満足してしまうから、それなりの有料キラーアプリが登場してくれないと、大きな収益にならないみたいです。

当面の目標としては、サーバー維持費+部屋の家賃くらいは稼ぎたいと思いますが、今のところ夢のまた夢、ですね。

アクセスが増えれば、比例して収益も増えていくのですが、サーバーを拡張する分コストもかさんだりして。最終的に赤字が膨らむようだとサイト運営すら難しくなるので、コチラの方も注意しなくてはいけません。

電子書籍には、ちょっと期待してたりして。

システム構成

システムは、アイデア投稿サイトのB-sakuと同様にAWS(Amazon Web Services)のEC2+S3を使っています。ただし、今回大きく違うのは、データベースエンジンにMySQLではなくSimpleDBを使用していることです。

SimpleDBは、大規模なアプリケーション構築に適した分散システムで、MySQLのような細かいスケール作業やレプリケーションが必要ない(SimpleDBが勝手にやってくれる)ということだったので、iPhonersのようにアプリケーションデータが自立的に増幅していくシステムには好都合と考え導入しました。まあ、正直言うとスケールしなくていいのは便利だというだけなのですが。

ところが、フタを開けてみれば、まあ、こいつがトんだ問題児。BETA版ということなのでやむを得ない部分もありますが、シビアなアクセス制限が多々あり、それを回避するために様々な知恵を絞らなくてはなりませんでした。

例えば、1回のリクエストで呼び出せるitem(SQLで言うところのレコード)数が2500に限られているので、本来は分離すべきattribute(SQLではカラム相当)を一つのitemにまとめなくてはならないとか。データの抽出範囲を指定する機能も無いのでNextToken(次に呼び出すべきitemを記録する暗号)を上手く使って擬似的に動作するプログラムを構築しなければならなかったりとか。

解決すべき課題があまりに多いのに、SimpleDBの実用例がほとんど存在しません(日本語サイトではほぼ壊滅状態)。そのため、AWSのフォーラムやらAPIのコードやらを食い入るように調べてようやくなんとか扱えるようになってきた感じです。

ちなみに、PHP版のAPIには、batchPutAttributesの実行プロセスに「ループが一回り足りない」という恐ろしいバグがありました。もう解決してるかもしれませんが、ひょっとしたら、これがSimpleDBを実用的に使う人が少ない理由なのでは?というくらい、致命的なバグです。*4

そんなこんなで、ことあるごとにTwitter上でSimpleDBの文句言ってたんだけど、ある日「ComplexDBに改名しろ」とつぶやいたら(http://twitter.com/uema2/status/2881669515)、 日本語でも何を言わんとしているのかわかったらしく、AWSの中の人からメッセージが来たww(http://b-saku.blogspot.com/2009/06/blog-post_08.html#Blog1_cmt-7198900402848018853)。一応、メール送ってみたけど、返信内容を読む限り本物っぽかったです。

まあ、AWSとしても、よほどSimpleDBに関するフィードバックが乏しいらしいですね。このまま実装例があまりに少なくて、サービス自体閉鎖、なんてことにならないように願います。

SimpleDBを使ったシステム構築は、結構貴重な体験だと自負していますので、機会があったらこのブログ内で紹介しようかと思っています。需要があれば、ですが。

今後の予定

iPhonersは、そのサブタイトルにある通りiPhone、iPod Touch、iPadに関する情報を総合的に集約・共有するサイトです。

だから、「準備中」になってる思わせぶりなヘッダーナビゲーションの通り、長期的には色々やるつもりです。

ただ、当面は収益の安定化と存在感をアピールするために、アプリコーナーの充実を目指します。

特に、iPadが思いのほか普及しそうなことと、それに伴う「電子書籍」の充実という大きな外的要因を、どのようにサービスに反映させていくかが課題。

したがって、今後は、とりあえず以下のような優先順で開発を進めていきたいと考えています。(あくまでも、予定)

  1. iPhoneOSからのアクセスが多いので、Twitter投稿時に記載するURLのリンク先(ランディングページ)をとりあえずiPhoneに最適化する。
  2. アプリ情報にiPad用アプリを追加する。
  3. 同時にデータ生成のアルゴリズムを整理し、SimpleDBへの負荷が大きい(というかアクセス制限に触れる)ことによる表示順の崩壊を解消する。
  4. 現在、正常に動作していないプライスダウン表示機能を改修し、正常化させる。
  5. 「電子書籍」のコーナーを作る。
  6. 「リスト機能」を作り、お気に入りのアプリケーションを外部に紹介しやすくする。

ってところでしょうかね。

最後の「リスト機能」は、複数巻に渡る電子書籍をひとまとめにするとか、シリーズ物のアプリを一度に紹介したい場合などに便利かな、と思っています。優先順位は、ちょっと低めで。

それが終わったら、マイページを用意したり、外部サイトから情報を収集するコーナーを作成したりと、色々な機能追加を考えています。

その前に、アップルが、また新しい製品を発売して、世間をアッと驚かせている可能性も高いですが。その時は、もちろん方向転換で。


何はともあれ、ユーザーの皆様に有益なiPhone、iPod Touch、iPadの情報を提供できるよう務めますので、今後ともiPhonersをよろしくお願いいたします。

特に、高額なアプリケーションを購入する場合は、iPhoners経由で買っていただけるとサイト運営的には非常に助かります。笑

  • *1 現状では、データベースの書き込みに不具合があるため、「新着」以外の並び順が正しくありません。

  • *2 ただし、現状はサーバーやデータベースなどの負荷を抑えめに運用しているため、カテゴリ別に40分割し、更新頻度はそれぞれ1日1回ずつ。あまり最新ではありませんが、遅くとも1日遅れで更新されています。また、RSSの仕様により、1回のスクレイピングで取得できるアプリ数が300件に制限されるため「ゲーム」など数の多いアプリは完全に捕捉できていない可能性も。

  • *3 データソースになっているRSSのタイトル表記が英語だったり日本語だったり統一されていないこと、データベースエンジンに使っている Amazon SimpleDB のアクセス条件がシビアであることが原因。現在、解決策を模索中

  • *4 下位プロセスを修正すれば動作しないでもないだろうから、単なる私の認識間違いの可能性もあり。

2009年10月19日月曜日

Twitterのこれから〜twup2009に参加して思ったこと(後編)

先行き不安なビジネスモデル

ユーザー数を順調に伸ばし、マスメディアへの露出も増えて何かと話題のTwitterですが、その経営については以前から懸念が囁かれていました。サービス自体が無料なのはもちろん、投稿されるコンテンツに何らかの価値があるわけでもありません(私のつぶやきも含めて「便所の落書き」)。広告機会も少ないし、膨大なトラフィックがサーバーを圧迫し、コストばかりが増大しています。

しかし、ここに来て積極的な企業参入が見られるようになり、事態は好転しつつあるように見えます。

名だたる有名企業が公式アカウントを開設し、新商品やキャンペーンの情報をつぶやくという格好の宣伝ツールとして活用されています。うまく話題になれば、バズマーケティング的なアレで、絶大な広告効果が期待できます。


でも、そんな、うまいこと行くかなぁ?


というのも、Twitterというのはユルさが売りであって、これほどユーザーが好き勝手やる環境も他にないと思うのです。例えば、興味がわかなければフォローしないし、面白くなければリムーブ(フォローを解除)します。話しかけられても返事しないことなんてザラだし、DMなんか見やしないってついったらーも少なくありません。

特に、企業からのアプローチなんてウザいだけでしょ。

だって、自分のプライベート晒してコミュニケーション楽しんでるところに、ビジネスライクで入ってこられてもさ…。

例えば、公式企業アカウントのモスバーガー。私はモスバーガー自体好きですが、このTL(タイムライン)はないわ。

@mos_burger

誰もフォローしていないのはともかくとして、誰に対しても@、RTしておらず、本当に一方的な独り言。こういうのを、世間では「データフィード」言います。一方的な情報発信で、ファンをないがしろにしたキャンペーンは、ミクシィにおけるNTTドコモが有名ですが、どのような結末になったかは皆さんご存知の通りです。Twitterでは、あのような激しい反応は無いと思いますが、無反応が一番怖いという一面も…。

話題のプラットフォームサービスに企業が侵入してきて、最終的に閑古鳥が鳴いたのはセカンドライフだけど、何となく同じ臭いがしますね。何となくで申し訳ありませんが。

もう一つ気になるところ。Twitterの日本法人的なポジションにある株式会社CGMマーケティングという会社(http://www.cgmm.co.jp/)。「CGMマーケティングの4つの強み」なるチャート表のところで「ネット上の発言監視、コミュニティの保守」とあります。これって、ひょっとして「囲い込もう」としてらっしゃる? 広告主にとって不都合なつぶやきは削除、とか? 今どきそんなことしたら、大やけどしますよねぇ。

あと、会社概要(http://www.cgmm.co.jp/company.html)を見てみると、セカンドライフに入れ込んでたあの広告会社が主要株主に入ってますね。 この辺も気になるところです。

せめて、セカンドライフと同じ轍を踏まないことを切に願います。セカンドライフも悪いサービスではないのに、一連の企業進出が失敗したことでブランドに大きな傷がつきましたから。

もっとも、フレンドリーに接することができる、近所の専門店みたいな企業が参入することには反対ではありません。質問や相談に丁寧に答えてくれて、コミュニケーションが成立するなら、Twitterほど有益なツールはありませんから。

Twitterの進むべき方向

Tweetup Tokyo 2009 Fall で、目玉企画の一つだった「ツイッター・ケータイ公式(Beta)」。あれ、皆さんはどう思いました? 「ウマレタ!」って、驚喜するつぶやきが目立ちましたが、私はちょっと違和感を覚えました。

え、「公式」?

携帯向けTwitterクライアントといえば、皆さんご存知movatwitterがあります。すでに携帯向けのデフェクトスタンダードと言えるポジションを確立しているサービスです。このサービスは、藤川真一さんという個人開発者の手によるもので、採算度外視の上、たいへんなご苦労と共に成り立っています(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0909/18/news093.html)。

携帯天国と言える日本においては、これまでmovatwitterがTwitter普及に捧げた貢献は計り知れないものがあります。

そこへ、ただ本家が作ったというだけで「公式」を冠するサービスをぶつけてくるのは、あまりに不躾ではないでしょうか。

そもそも、同じAPIを使って制作されたサービスである以上「公式」も「非公式」も大差ありません。「公式」であっても、自社でサードパーティアプリを作ったようなものです。それをあたかも「こっちが本物」みたいな言い方でリリースするのはフェアではないと思いました。

皮肉なことに、現状まともに動いていないらしく、私は一度ログインしたきりアクセス不能、他のついったらーのレビューによると、自慢の絵文字もきちんと表示されないそうです。

「ツイッター・ケータイ公式(Beta)」のリリースには、Twitter(というかCGMマーケティング社)のもくろみが垣間見えていて、要するにTwitterにおける広告メディアの支配力を強めようとする意図が感じられます。

Twitterはほぼ全機能をAPI化しており、サードパーティは自由にクライアントソフトを開発できます。それがサービス全体の活性と成長を促進してきたのですが、一方でTwitter本体のメディア力を低下させる原因にもなっています。

例えば、TLのステータスを見るとわかりますが、現在、ほとんどのついったらーは、TwitterのWebページからは利用しておらず、サードパーティ製のクライアントソフトやOAuth(他のドメインにログイン権限を委譲する方法)で認証された外部サイトから閲覧・投稿しています。つまり、ほとんどのついったらーは、TwitterのWebページを見ていないのです。それは、すなわちバナー広告も見ていないことになり、広告ビジネスを進めようとするなら致命的と言えます。

そこで、(PCはひとまず置いといて)今後ますます増えるであろう携帯から利用者を「囲い込む」ために、「ケータイ公式」をリリースしたのではないでしょうか。

もちろん、Twitterの収益性はいち利用者としても気になるところです。このまま経営が傾いていき、サービス自体が崩壊するのは、私たちついったらーにとっても不幸な話です。それを回避するために、movatwitterのような優れたサードパーティアプリが打撃を被るのも、止むを得ないことなのかもしれません。

だって、本丸が崩れちゃったりしたら、どうにもならないもの…。

しかし、先にも述べた通り、そもそもこの広告ビジネスモデルって成功するの?という疑念があります。

サードパーティアプリに打撃を加えて、その結果、ついったらーの選択肢も狭め、おまけにTwitterのビジネスも失敗、なんてことになったら目も当てられません。

方向性自体間違ってるんじゃないの?と思ってしまうのです。

では、どのようなビジネスモデルが望ましいか?

現状を見る限り、ハッキリしていることがいくつかあります。

  • Twitterはプラットフォームであり豊富なAPIを公開しているということ。
  • 必要なのは、ユーザー増加に伴う混雑を解消するための、システム強化費用だということ。
  • Twitterは、メディア戦略が不得手で、少なくとも、ユーザーの大半をサードパーティに持って行かれているということ。

そしたら、答えは一つしかありません。Twitterはプラットフォーム屋としてシステムの強化・安定化に集中し、メディア戦略はサードパーティに任せるという住み分け。そのかわり、API使用に課金してサードパーティから収益を得るというビジネスモデルです。

ただし、全てを有料にすると、サードパーティ(特に個人)の参入障壁ができてしまうので、現実的には、トラフィックに応じて課金するような方法が望ましいと思います(ニコニコ動画みたいな感じ)。一部のサードパーティは、現状でもそれなりの利益を得ているようですから、トラフィックの多いAPIに対して課金するという方法は、公平性という点からも妥当と言えます。

そうすれば、有料APIを使ったサードパーティアプリは、より安定性の高いものとなり、新たなビジネスチャンスも生まれるかもしれません。

しかし、残念ながら、現状においては、そのようなビジネスモデルが実現する可能性は期待できません。

Twitterの日本法人であるCGMマーケティング社は、言わば広告業。Twitterがプラットフォームビジネスにシフトすると、彼らの仕事と儲けが無くなってしまうのです。片や米Twitterは、日本進出の窓口として、彼らの力を借りなくてはなりません(と思い込んでいる)。そうすると、旧態依然とした広告モデルが一番手っ取り早いということになってしまいます。

いっそ、CGMマーケティング社に、数あるサードパーティの一つとして事業展開させてしまえば良いんじゃないかと思います。しかし、そうすると、広告モデルがわかりにくくなって企業参入が消極的になるというリスクも。

CGMマーケティング社は、色々とメディア戦略を考えているみたいですが、どうなることでしょうかね? 今後の展開を見守りたいと思います。

Twitter[公式]ナビゲーター twinavi
(たいそうなページではないのですが、ここでも「公式」と表記しています。必死ですね)

Twitterのこれから〜twup2009に参加して思ったこと(前編)

交流会としては、一応の成功を収めた(ということにしておく)Tweetup Tokyo 2009 Fall だけど、Twitter自体の方向性には疑問符を投じざるを得ない部分があって、思うところを好き勝手書いてみようと思います。

少々お怒りを買うようなことも書くと思いますが、愛するが故、ということで、大目に見ていただければ幸いです。

日本とアメリカのTwitterは別物

今回のTweetup Tokyo 2009 Fallでは、Twitterの共同創始者であるBiz Stone氏が来日して登壇したわけですが、先のエントリでも述べた通り、良いことを言ってる割にピンと来ない内容でした。理由は、たぶん、Biz氏が日本のついったーのことをよく知らず、アメリカ(というか英語圏)のTwitterのことばかり話していたから。

もちろん、英語を母語とする彼が日本語圏のついったーを知らなければならない理由はないのだけど、日本語でついったーを楽しんでいる私にとっては、あまり実感できる話じゃなかったのは確か。強いて言えば「アイスクリームが必要かどうかなんて考える人はいない」と「技術ではなく人間性の勝利」という言葉に心打たれましたが、まあ、以前から聞いてた話でもあるので…。

アメリカと日本のTwitterの間に取り去り難い言語の壁があるのは厳然たる事実で、仮に両方の言語に堪能なついったらー(Twitterユーザー)であっても、一つのアカウントで両方を混在させるような使い方はほとんどしていないはず。混在させていたとしても、言語によってフォロワーは分割されるはずですから、実質分離しているようなものです。一部、英語と日本語を同時通訳的にポストしている方もいますが、まあ稀でしょう。

それから、文字数の違い。もちろん、140文字ルールは世界共通で、どの言語であっても、Twitterにおいては1ポスト140文字以内に書かなくてはなりません。しかし、言語によってこの長さの価値はまるで違ってきます。例えば、同じ内容の文章を書いたとしたら、たいてい日本語よりは英語の方が文字数が多くなります。たぶん、英語で140文字の内容は、日本語で80文字くらいで書けてしまうでしょう。中国語だったら、50文字以下かも。つまり、英語なら本当に一言しかつぶやけないところ、日本語ではそれなりの文章が書けてしまうのです。

何が言いたいかというと、Twitterはあくまでも発言のプラットフォームとして存在しているだけであって、共通点はそれだけ。コミュニケーションツールとしては言語によって、全く別の機能と役割を持っていると言えるのです。

有名人偏重の傾向

今回のイベントに限らず、Twitterというと「有名人がやってる」とPRされることが多い今日この頃。芸能人あり、着ぐるみあり、元IT社長あり、あるいは有名政治家あり、と、有名人の皆さんは華やかなイメージをアピールするのに一役買っています。しかし、私ら一般ついったらー(Twitterユーザー)に言わせると、彼らはかなり特殊な存在です。

何万人ものついったらーからフォローされて、何かをつぶやく度にReply(以下「@」)とRetweet(以下「RT」)の山。きっと、ものすごい人数からふぁぼられている(お気に入り登録されている)ことでしょう。これでは、もはや「独り言」ではなくパブリックなコメントと言っても過言ではありません。

片や一般ついったらーは、誰が聞いてくれるわけでもない独り言を淡々と垂れ流しています。「おっぱいおっぱい」だとか「はぴはぴはっぴー」だとか。

運良く誰かが共感してくれたり、たまたま目に留めてくれたときだけ、@してくれたりRTしてくれたりしますが、大抵はただの独り言としてスルーされます。そして、「それがTwitter」という割り切りの中で楽しんでいるわけです。

もちろん、有名人がちやほやされたりパブリックなコメントを流したりのも、有名着ぐるみがブログに誘導するためだけにポストするのも、Twitterの一つの形です。Twitterにそれを制限するようなルールなどあるはずもないし、批判などされる道理もありません。

ただ、どちらがTwitterの主流かと言えば、一般ついったらーの方が、当然一般的なわけで、有名人ついったらーたちが、その特異な立場と利用方法をもって、「ついったらーの代表」みたいなポジションに居座るのは疑問を感じざるを得ません。中には、ほとんど利用していないのに、「おすすめユーザー」にリストアップされている有名人もいます。

あるシンガーソングライターが、「わからないことがあったら皆が教えてくれる」とか「やさしく見守ってくれる」とか「人間同士がどんどんつながっていく」とか書いています。確かにTwitterにはそういう一面もありますが、多くのついったらーにとっては、「誰もフォローしてくれない」「@したのにレスが無い」「ふぁぼられない」というのが当たり前の世界なのです。特に初心者のうちは。

だから、ある程度やりこまないと面白さがわからないし、初期ユーザーの離脱・休眠が目立つのだと思います。

少し話が逸れましたが、要するに有名人ついったらーというのは、Twitterの中で特異な存在であって、決して中心的な存在ではないということ。それにも関わらず、運営側は、有名人を「おすすめユーザー」として猛プッシュし、イベントでは代表格的に持ち上げてコメントを求めるという気持ち悪さ。そもそも、「おすすめ」は人によって違うものです。単に著名だとかフォロワー数が多いからといって「おすすめ」にしてしまうのは、あまりに芸がありません。パーソナライズなさいって。http://twitter.com/uema2/status/4963973922

あと、有名人の皆さんは、一度、複アカ使って無名人として参加してみるのがいいと思います。ご自分の知らない、あたりまえなTwitterの一面が垣間見えることでしょう。

Twitterの主役は誰か?

Twitterの主役は誰か。これは、どの言語でも共通して言えることで、“ユーザー全員”。米タイム誌がいうところの「You」に他なりません。特に、Twitterは「@ユーザー名」や「#キーワード」、「RT」など、ユーザーがルールとシステムを築き上げ、「なう」「tsudaる」などの慣習的な用法・用語を作り上げてきたという経緯があります。最近では、「粒谷区(つぶやく)」なるバーチャル行政区(?)なども、誕生しています。

これらは有名人や特定の技術者の手によるものではありません(有名人が一方的に提案する用法・用語もあったが、一瞬で消えている)。Twitterは名実ともにユーザーに支えられて存在しているのです。これは、Biz氏の「技術ではなく人間性の勝利」という言葉にも象徴されるところ。

それから、忘れていけないのは、APIからアプリなどを開発しているサードパーティの技術者たち。TweenやEchofonなどのクライアントソフトを初めとして、人気のキーワードを集計して表示する「ばずったー」や「お気に入り」されたつぶやきをリストアップする「ふぁぼったー」、「favstar.fm」。これらのサービスがなければ、Twitterはいつまでも退屈なサービスのままだったにちがいありません。

2009年10月17日土曜日

Tweetup Tokyo 2009 Fall に行ってきました

ここ最近、B-saku(アイデア投稿サイト)をひとまず完成させて、iPhoners(iPhoneユーザーのための情報共有サイト)の開発を進め、それから知人の誘いでドロップシッピングサイトの準備をしていて、なかなか大忙し。

気がついたら、ブログの更新が2ヶ月も滞っていて、休眠状態。もっとも、ブログ更新が滞る一因は、明らかにTwitterだったりします。140文字のつぶやきが、私の発言欲をそれなりに満足させてしまうから、ブログ更新しなくても気にならなくなってしまうのです。

しかし、何かまとめて書くには、やはり(長文の)ブログということで、久しぶりにエントリーします。

それで、今回のテーマは、そのTwitter。

先日、15日の木曜日、東京・恵比寿のガーデンホールで、Twitterの交流イベント「Tweetup Tokyo 2009 Fall」に参加してきました。当初…というか、終始(私が見てたTLでは)「タダめし会」として流布されていたこのイベント。実際どんなものかも想像がつかず、とりあえず、共同創始者のBiz Stone氏が登壇するということと、ずっと右側のバナーに出ていた「ウマレル」卵の正体を発表するのかな?くらいの認識でした。

会場の様子

とりあえず、会場大混雑。300人集めて立食パーティというから、さぞかし広い会場をキープしているのかと思いきや、狭っ。開会5分前くらいに入ったのですが、その時点で、すでにすし詰め状態でした。実際は、一般客300人に加え、招待客も多数参加しており、スタッフ等含めて総勢400人くらいは詰め込まれてたみたいです(勝間和代氏のつぶやきによる)。

受付も何か混乱していて、最初招待客の受付に誘導されて「お名前がありませんねぇ」と、少々不審者扱い。色々手間取って、入場した頃には、すでにBiz氏が登壇しており、話が始まっていました。


Twitter共同創始者、Biz Stone 氏

Biz氏の話は、「アイスクリームが役に立つかなんて考える人はいない」「技術ではなく人間性の勝利」など、ついったらー(Twitterユーザー)にとってうれしいお言葉を、あくまでも謙虚な姿勢で述べていました。

ただ、通訳が間に入っていたためテンポが悪かったのと、あくまでもアメリカのTwitterの話しかしていなかったのとで、少々退屈に。他の参加者も同様に感じたのか、徐々にざわつき始め、雑然とした空気になっていました。

その後、「ワンモアシング」よろしく、ツイッター・ケータイ公式(Beta)の発表。ここしばらく右側バナーに表示されてた、思わせぶりな卵の中身です。ウマレタ!

Willcom含めたケータイ会社が全面サポートみたいな感じで、絵文字が打てるとか何とか。確か、Biz氏が「今後とも色々機能強化して頑張ります」みたいなこと言ってたと記憶しています。

あとは、なぜかBiz氏とトルーパーのツーショット写真撮影会。勝間和代氏の挨拶や広瀬香美さんのビデオレターとかあった後、色んなサードパーティだとか法人がプレゼン。


Biz Stone 氏とトルーパー 勝間和代氏
悪のりしてバドワイザーの空き缶を積み上げる人たち

しかし、もう、このあたりになると騒ぎも度を超えていて、テーブルの上にバドワイザーの空き缶を積み上げては崩して奇声を上げる一団とかもいて…。もう、Chaos&Disorder。登壇者の中には、「私の話を聞けーっ!!」とシェリル・ノームのようにアピールされた方も折られました。おられました。

まあ、ついったらーの全てが全てTwitterの社会的意義とか将来の展望とかに興味があるわけではなく、そのほとんどが、ただ楽しいから使ってることを考えたら、これは当然の反応。「タダめしが食えるぞ!」って、集まったのだから、こんなもんでしょう。

もっとも、それだけ騒々しいということは、会場内がそれなりに打ち解けていたということでもあり、交流会という意味では成功だったのかもしれません。私も、すでにオンラインで交流のある方も含め、何人かのついったらーとお近づきになることができましたので、それは大きな収穫だったと思います。

ただ、ギャルと知り合うことができなかったのは非常に残念。つか、オッサン率高すぎるんじゃー。


それと、あの人口密度で咳・くしゃみしてる人が結構いて、新型インフルの集団感染フラグが立ってた感じ。ちょっとドキドキしています。つか、鼻の奥がなんか痛いなう。新型インフルの潜伏期間は、最長1週間。発症した方は「インフルなう」とつぶやいていただくとわかりやすい。


関係ないけど、帰りに一人オイスターバーで口直し。美味でした。

Twitterについて、真面目に語ろうと思ってましたが、そういう流れでもなくなってしまったので、仕切り直して次のエントリで書きます。

2009年8月22日土曜日

WISH2009

WISH2009

早朝のエントリにも書きましたが、昨日WISH2009というイベントに参加してきました。これは、「ウェブの未来を担う可能性を発掘・共有・応援しようというイベント」。ウェブ関連サービスや端末を開発している企業・個人がプレゼンテーションを行い、その知名度を高め、飛躍するきっかけを与えようという企画です(って、コピペかよ)。

あまり大々的に宣伝されていた印象も無く、私自身Twitter経由でたまたま知ったのですが、会場は超満員状態。開催者発表によると定員300名のところ400名くらいつめかけたようです。私は少し遅刻気味に入場したので、危うく席が無くなって立ち見になるところでした。 一般参加料3,000円と有料イベントであることを考えると、この盛況ぶりはすごい。

イベント内容は、予め先行されたウェブ関連サービスの開発者(企業・個人)が、そのサービスについて7分間のプレゼンを行い、審査員と一般客の表彰により各賞を表彰するというもの。

プレゼンターは以下の14組(敬称略)

7分間という限られた時間の中、ほとんどのプレゼンターが時間切れになってしまうという残念な状況はありましたが、さまざまなWebサービスの存在を確認することができたのは大きな収穫でした。

そして、何より楽しかった。

審査結果は、

  • AMN賞 - JOKER RACER
  • ギズモード賞 - xtel
  • CNET賞 - Action*Pad
  • ITmedia賞 - Lang-8
  • Impress賞 - cerevo
  • NIKKEI BP賞 - ドレスファイル

そして、栄えある大賞は…?!
サイドフィード株式会社のJOKER RACERでした。

うーん、やはりな。と言った感じ。一番エンターテイメント性に優れているし、プレゼンテーションも上手かった。笑いの要素もあり、圧倒的なインパクトもありました。

私も一般投票で最高点入れましたし。

しかし、「ウェブの未来を担う可能性を発掘」というイベントの趣旨から考えたらどうなんでしょうね?

JOKER RACER は、確かに面白いし、私たちが考えているラジコンの概念を覆すような歴史的な発明かも知れません。しかし、「ウェブの未来」と呼べるほどの革新性があったかどうかは疑問です。ここからウェブの何かが変わるという実感はありませんでした。

まあ、私も最高点入れたのは、理屈抜きに「おもしろい!」と引き込まれてしまったわけなのですが…。

私が個人的に評価したいのはクリステル…もといxtelでした。

実は、プレゼン自体はあまり惹かれるものが無かったのですが(すみません…)、帰宅してサイトで確認してみたら評価が変わりました。このサービスは今回ノミネートされた中で、最もウェブサービス全体を革新させるポテンシャルを持っています。

それと、もう一つ気になったのがcerevo。

これまで、大手メーカーしか開発製造が困難だったデジカメを、ベンチャー企業が自主制作して廉価販売しようとしているのは、とても意義あることに感じました。「EVM」と「オープンソース」が、ベンチャー企業による家電品の開発を可能にし、魅力ある製品が次々に登場する時代です。

そのうち、電気自動車なんかも作っちゃったら面白いと思います。

とにかく、WISH2009には大きな刺激をいただきました。私もがんばらないと。